11月11日に男女ともナンバーカード11番という運命とも言うべく偶然がテンションを上げ,当日を迎えた。
10時10分男子がスタート。前評判どおり西脇工と須磨学園が飛び出してハイペースを作り出す。しかし,後続3位集団はけん制しあい,スローペースでレースは進む。先頭と3位集団の差は中間点で1分以上と開き,15分45秒あたりで通過。例年にはない大集団である。その中にもちろんエース福田の姿はある。この時点で福田のブレーキはないことは確信となったが,このペースでは最長区間の1区とはいえ,スピードランナーにとなる。最後までそれほどペースが上がることはなくラストの争いとなった。その中から龍野が抜け出し,4位争いは最後まで混戦。4位三田西陵に続いて1秒遅れて福田が中継点にたどり着いた。しかし,その後ろ20秒ほどで8チームが入るという大接戦。福田は健闘したと言える。しかし,2区・伊原で昨年と同様に失速。区間11位の走りとなってしまい7位に後退した。
まだまだ混戦の状態であった3区であるが,前川は冷静に落ち着いて入る。長丁場の8.105kmの上に最後の1.5kmは相当厳しい上りとなるこのコース。混戦時のオーバーペースは致命的である。それでも序盤で順位を上げ,2km辺りではすでに4位となり,3位・報徳に肉薄した。まもなく追いついて並走。それが最後まで続く。後続は徐々に離れだし,一騎打ちとなったが最後のスパート争いで先行され3位に1秒差の4位で4区・主将池田にタスキが渡った。しかし,この1秒差が致命傷となった。再三「周囲を気にせず自分たちの走りを!」と言ってきたが,3位を目の前にして気が動転したのか,自分の走りを忘れてしまう。この区間だけで3位と1分あけられた。4位は死守したものの,後続からの追撃を許し,5位・須磨友が丘と7秒差,6位・県西宮と10秒差となる。5区・長尾はこのところ調子を上げており,本チームにとっては後半3区間の充実は他校よりも上と見ていたが,さらにその差は縮まり,1つ順位を上げた5位・県西宮とは6秒差となった。
残り2区間10kmとなり,4位を走っているものの,100mの間に4校がひしめく混戦。その中で三村が快走する。いったん並ばれるものの冷静に対処し,最後は突き放して4位を守り切り,アンカー・武にタスキをつないだ。三村のタイムは15分13秒と大健闘であったが,5位も同タイムであったため,その差6秒は変わぬまま。
武は今年3戦連続でアンカーを走る。本チームは5000mのベストタイムの3番手,4番手を6・7区に置いているだけにここで逃げ切りたいところ。最後のカーブを曲がってゴールの篠山鳳鳴高校に先に姿を見せたのはエンジとピンクのユニフォームであった。武は最後の坂を上り切り,グランドに入っても気を抜かず,ガッツポーズでゴールした。明南記録の更新はならなかったが4位で2年連続近畿大会出場を手にした。
女子は男子から10分遅れて10時20分にスタート。1区は3戦連続となる2年生の畠田。これまでは目標の記録を上回ってきており,東播地区予選では驚異的な快走を遂げたが,今回は不発。しかし,これまで畠田に助けられた残る4区間がそのカバーにまわる。2区・藤板は1年生。大きくは望まないものの,来年は中心となる選手だけにつなげたいところ。地区予選の記録を9秒上回る走りで4人を抜き,3区へとつないだ。1年生から1年生へタスキがつながれ,福田がスタート。自己の目標記録には到達したが,このコースは走りやすいだけにもう少し伸ばしたいところであった。また4つ順位を落として4区・織田へと中継した。主将・織田は最後の走りとなる。3戦連続で4区を担うことになったが,一番の快走をここで披露。区間11位で2人を抜き,1時間20分台に望みをつないだ。
アンカーは副将・竹中。19分31秒で走れば1時間20分台が出る。彼女の力から考えて瀬戸際である。1人を抜き,1人に抜かれ,順位は変わらなかったが,19分30秒で走破し,1時間20分58秒で2年ぶりのゴールテープを切った。
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